利用報告書

セルロースナノファイバーとナノ粒子を用いた新規高熱伝導性材料の開発
渋谷仁志
富士高分子工業株式会社

課題番号 :S-13-NU-0019
利用形態 :技術相談
利用課題名(日本語) :セルロースナノファイバーとナノ粒子を用いた新規高熱伝導性材料の開発
Program Title (English) :
利用者名(日本語) :渋谷仁志
Username (English) :
所属名(日本語) :富士高分子工業株式会社
Affiliation (English) :

1.概要(Summary )
熱伝導性エラストマー(特にシリコーン系)はエレクトロニクスや自動車で必要不可欠な材料である。当社は高熱伝導性シリコーン材料でグローバルに60~70%のシェアを持っている。新たな充填材としてナノ材料を利用することでより高い熱伝導性や耐熱性などを追及すること、さらに、新しい機能性を付与したシリコーン系材料を開発することが本研究の目的である。そのために、ナノコンポジット構造、フィラーの表面処理や分散、架橋構造、異種材料との接着など多方面からのアプローチを行い、今後共同研究を行い実用化を目指す。

2.実験(Experimental)
ゼータ電位の異なる2種のナノ材料を混合することでナノコンポジットを作成し、走査電子顕微鏡(SEM)を利用し複合状態を観察する。

写真1 ナノダイヤモンド:セルロースナノファイバー=0.2:1のコンポジットの5万倍SEM画像
上記画像はセルロースナノファーバー上にナノダイヤモンドが複合化されている写真である。
利用装置:
・走査電子顕微鏡(SEM)

3.結果と考察(Results and Discussion)
2.実験に示した画像からも分かる通り、ゼータ電位の異なる2種のナノ材料をコンポジット化することはできた。但し、原料のナノ材料が持つ特性を発現される程の量は複合化できていない。今後はナノ材料が持つ特性を発現できる程度の量を複合化できる複合化方法の発案及び材料検討を行う必要がある。

4.その他・特記事項(Others)
名古屋大学大学院工学研究科
化学・生物工学専攻 応用化学分野
小長谷 重次 教授

5.論文・学会発表(Publication/Presentation)
なし

6.関連特許(Patent)
なし

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