利用報告書

ナノ・マイクロスケールの構造特性に基づくバイオセンシング基板に関する研究
小原亜均1,2), 齋藤真人1,2)(1)大阪大学大学院工学研究科, 2)産総研・阪大PhotoBIO-OIL)

課題番号 :S-20-OS-0049
利用形態 :機器利用
利用課題名(日本語) :ナノ・マイクロスケールの構造特性に基づくバイオセンシング基板に関する研究
Program Title (English) :study of sensor substrate based on nano/micro structural function
利用者名(日本語) :小原亜均1,2), 齋藤真人1,2)
Username (English) :A. Obara1,2), M. Saito1,2)
所属名(日本語) :1)大阪大学大学院工学研究科, 2)産総研・阪大PhotoBIO-OIL
Affiliation (English) :1) Graduate school of Eng., Osaka Univ., 2)PhotoBIO-OIL

1.概要(Summary )
生体組織の一部である細胞や構成分子の機能解明や迅速検出のための新規バイオセンサチップの創成に取り組んでいる。微細加工技術によりナノ・マイクロ構造基板の作製とその構造評価を行う。

2.実験(Experimental)
【利用した装置】
S14 走査型電子顕微鏡

【実験方法】
 別途作製したナノ・マイクロ構造基板について、形成された基板表面の構造の観察を行った。詳細は下記する。

3.結果と考察(Results and Discussion)
細胞解析用バイオセンサー開発に向け、ナノピラーと1細胞サイズのマイクロウェルを同時に有する融合構造基板の作製を行った。微細加工により作製したナノピラー基板に対して、あらかじめ形成していたマイクロピラー基板を熱圧接して、基板表面を塑性変形させることでマイクロウェルを形成した。
作製した基板表面に形成された構造について、S14 走査型電子顕微鏡を使用して観察を行った。得られたSEM像を図1に示す。マイクロウェルが形成され、さらに周辺のナノ突起構造が維持されていることが確かめられた。これにより、ナノマイクロ融合構造基板の作製に成功したことが示された。

4.その他・特記事項(Others)
装置使用方法に関してご説明頂きました大阪大学分子・物質合成PFの支援員の方に感謝致します。
また、本研究はCREST(JST) JPMJCR16G2の支援を受けて行っています。

5.論文・学会発表(Publication/Presentation)
(1) 小原 亜均、寺田 侑平、齋藤 真人、高松 漂太、民谷 栄一、“LSPRを利用した単細胞分泌物検出のためのナノ・マイクロ融合構造基板の開発”、第68回応用物理学会春季学術講演会、2021年3月16日

6.関連特許(Patent)
該当なし

©2024 Molecule and Material Synthesis Platform All rights reserved.