利用報告書

二酸化炭素を取り込んで合成されたラクトンモノマーのメタセシス重合の研究
櫻井 伸一1), Neha Mulchandani2)), Vimal Katiyar2),
1) 京都工芸繊維大学, 2) インド工科大学

課題番号 :S-20-NR-0022
利用形態 :技術相談
利用課題名(日本語) :二酸化炭素を取り込んで合成されたラクトンモノマーのメタセシス重合の研究
Program Title (English) :Studies on metathesis polymerization of lactone which is derived from CO2
利用者名(日本語) :櫻井 伸一1), Neha Mulchandani2)), Vimal Katiyar2),
Username (English) :S.Sakurai1), M. Neha 2) , K.Vimal 2)
所属名(日本語) :1) 京都工芸繊維大学, 2) インド工科大学
Affiliation (English) :1) Kyoto Institute of Technolog, 2) Indian Institute of Technology

1.概要(Summary )
昨今の地球温暖化を防止するためには、二酸化炭素の排出を押さえ、地球規模で二酸化炭素を削減しなければならない。石油や石炭のような化石資源から製造されるポリマー材料は、使用後の処分の段階で、焼却や生分解の結果、二酸化炭素を排出するため、化石資源に頼らず、植物資源を用いて製造されるバイオベースマテリアルに切り替えることが、二酸化炭素の増加防止に寄与することができる。「カーボン・ニュートラル」である。しかしながら、この概念では、積極的に二酸化炭素量を削減することにはならないため、直接、空気中の二酸化炭素を取り込んでポリマー材料を製造する技術開発が強く望まれる。本研究では、この点に焦点をあて、技術開発のための基礎研究を展開している。我々はすでに、二酸化炭素を取り込んでラクトン誘導体(モノマー)を合成することに成功した。
さらにこのモノマーの重合反応を種々の条件(特に種々の重合触媒を検討した)によって検討した。GPC測定によって数平均分子量(Mn)が996Daという結果が得られているが、これは重合度が高々、7(すなわち、7量体)に過ぎないことを物語っている。しかしながら、クロロホルムに可溶な成分の低分子量物の分子量が測定されているに過ぎない。実際、この材料はクロロホルムに不溶な成分があり、これは高分子量体である。このように高分子量体の分子量がGPCでは測定されていないという弊害を克服するために、今回、質量分析装置MALDI-TOF-MSの測定を行なって頂き、高分子量体の存在を確認し、このモノマーが重合できることの確証を得たいと考えた。行って頂いた測定結果は、当方の提供した試料の最適条件をみつけだすことが困難であることを示すものとなった。今後、十分な検討が必要であることがわかった。

2.実験(Experimental)
技術相談のため概要のみ記載。以下、空欄。

3.結果と考察(Results and Discussion)

4.その他・特記事項(Others)
「なし。」

5.論文・学会発表(Publication/Presentation)
「なし。」

6.関連特許(Patent)
「なし。」

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