利用報告書

光架橋残基を導入したFPR第4膜貫通ペプチドの合成と生物活性評価
髙木伸太郎, 重富敬太,長田聰史
佐賀大学大学院工学系研究科

課題番号 :S-19-KU-0043(試行的利用 採択通知_14)
利用形態 :機器利用
利用課題名(日本語) :光架橋残基を導入したFPR第4膜貫通ペプチドの合成と生物活性評価
Program Title (English) :Synthesis and Biological activity evaluation of FPR 4th Transmembrane Peptides including photo-crosslinking amino acid
利用者名(日本語) :髙木伸太郎, 重富敬太,長田聰史
Username (English) :Shintaro Takagi,Keita Shigedomi,Satoshi Osada
所属名(日本語) :佐賀大学大学院工学系研究科
Affiliation (English) :Faculty of Science & Engineering, Saga University

1.概要(Summary )
 白血球の一種である好中球の細胞膜上に存在するホルミルペプチド受容体 (FPR)はGPCRファミリーに属しており,細菌由来のホルミルペプチドを認識することで細胞内へとシグナル伝達を誘発する。ヒト好中球の細胞膜上には2種類の異なるサブタイプのFPR (FPR1, FPR2) が発現しており、多くのGPCRと同様に細胞膜上で単量体と二量体の平衡状態で存在していると考えられている。本研究ではFPR1膜貫通ドメインを用いた好中球の機能活性の研究を行っており,FPR1の4番目の膜貫通ドメイン (FPR1TM4) を前投与したヒト好中球が、FPRアゴニスト (fMLP, WKYMVM) によるシグナル伝達を活性化させる現象を見出しているが,FPR2の第4膜貫通ドメイン (FPR2TM4) については同様の活性化が認められなかったことから,活性発現に重要なアミノ酸はMet13であることが示唆されている。そこで作用様式を明らかにするために光架橋残基 (Bpa) を導入した新たな膜貫通ペプチド誘導体を合成し、活性評価を基にBpaの最適導入位の探索を行なった。

2.実験(Experimental)
 MALDI-TOF質量分析装置(BRUKER社製 Autoflex III)を利用し,合成したペプチド検体をマトリックスと混合し,質量測定を行なった。

3.結果と考察(Results and Discussion)
 表に示す化学合成した全てのペプチドにおいて,計算値とほぼ一致する質量スペクトルを観測した。

 MALDI-TOFMSにより同定できた化合物を用いて,分化HL-60細胞を用いた活性酸素放出能の測定を行なった結果から,設計ペプチドが各ドメインペプチドと同等の生理活性を示すことがわかった。

4.その他・特記事項(Others)
謝辞:装置測定の講習について九州大学工学部技術部の増子隆博氏,装置予約などの事務手続きについて九州大学分子・物質合成プラットフォーム事務局の谷口裕子氏,手塚由貴代氏のご助力に感謝の意を表します。

5.論文・学会発表(Publication/Presentation)
なし。

6.関連特許(Patent)
なし。

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