利用報告書

化学-酵素法によって合成した化合物への結晶スポンジ法の使用
Hiromu Hattori1)
1) University of Graz, Department of Chemistry

課題番号 :S-19-MS-0044
利用形態 :協力研究
利用課題名(日本語) :化学-酵素法によって合成した化合物への結晶スポンジ法の使用
Program Title (English) :Application of the crystalline sponge method to the compounds produced by the chemo-enzymatic synthesis
利用者名(日本語) :Hiromu Hattori1)
Username (English) :Hiromu Hattori1)
所属名(日本語) :1) University of Graz, Department of Chemistry
Affiliation (English) :1) University of Graz, Department of Chemistry

1.概要(Summary )
本課題では、化学合成と酵素反応を組み合わせた合成ルートにより、合成した化合物群を結晶スポンジ法によって解析することを目指した。通常の有機化学合成反応と酵素を用いた反応は、お互いに得意・不得意が異なる為に、両者を組み合わせることによって、効率的な合成経路の設計が可能となる。
酵素反応の得意な反応の一例として、キラルな分子種を作り出す反応、すなわち不斉反応を挙げることができる。これは、酵素そのものがキラルなアミノ酸によって構成されていることに、一部、由来する。つまり、酵素がキラルな反応場を提供することで、不斉反応が引き起される。
しかし、これまで試されたことのない基質と酵素の組み合わせを用い、反応を行った場合、予想通りの不斉反応が行われている保証は無く、期待通りの立体配置を持った化合物が合成されたか否かは、何らかの方法によって確認する必要がある。そこで、結晶スポンジ法の使用を検討することとした。結晶スポンジ法は、対象化合物の結晶化が不要、微量のサンプルからでも構造解析ができる、といった特徴の他に、絶対立体配置を決定できるという特徴を持っており、化学-酵素法との相性は極めて高いと考えられる。

2.実験(Experimental)
化学-酵素法によって合成した化合物を、種々の条件において結晶スポンジ内に導入し、その後、サンプルが導入された結晶スポンジを、単結晶用のX線回折装置を用い、解析を行った。X線回折装置としては、Rigaku社製 SuperNova、Rigaku社製XtaLAB SynergyCustomを主に使用した。
3.結果と考察(Results and Discussion)
種々の条件を検討し、測定および解析を繰り返し行った結果、4種類以上の化合物について解析に成功した。いずれの化合物も、結晶スポンジ法以外の方法によって、絶対立体配置の決定を行うことが、極めて困難な化合物であったことから、本課題を通して、申請者の研究が大きく前進することとなった。

4.その他・特記事項(Others)
なし

5.論文・学会発表(Publication/Presentation)
なし

6.関連特許(Patent)
なし

©2026 Molecule and Material Synthesis Platform All rights reserved.