利用報告書

当社調製による精油成分と悪臭成分の化学変化の解析
神田秀昭
アロマスター株式会社

課題番号                :S-18-NU-0019

利用形態                :技術代行

利用課題名(日本語)    :当社調製による精油成分と悪臭成分の化学変化の解析

Program Title (English) :The analysis of chemical change of essential oil and malodorous components

利用者名(日本語)      :神田秀昭

Username (English)    :H.Kanda,

所属名(日本語)        :アロマスター株式会社

Affiliation (English)  :AROMASTAR CO., LTD.

 

 

1.概要(Summary )

業務用アロマディフューザーを自社開発し、医療・介護施設向けに直販している。昨年度は悪臭成分のホルマリンに対して消臭機能を示した精油成分との化学的相互作用について、特に13C NMRによって評価できることを見いだした。本年度は、特許化に向けて、より詳細なデータ取得を進めることに取り組んだ。

 

2.実験(Experimental)

①精油成分、シトラール、10質量%ホルマリン水溶液を1:1:1で混合放置した試料から精油層を取り出し、少量のDMSO-d6を加えてバルクに近い状態でNMR(500MHz)装置(Agilent UNITY INOVA500)を用いて 13C NMRを測定した。

②アズワン社製F2(PVDF)バッグ1つ口キャップ付き5Lに、空気4Lを満たし、この中に10質量%ホルマリン水溶液5μLを注入した1時間後に、精油成分とシトラールとの1:1(質量比)混合物1mLを追加注入し、その後のホルムアルデヒドガス濃度の経時変化をガス検知管(GASTE社製、ガス検知管91ホルムアルデヒド用)にて測定した。

 

3.結果と考察(Results and Discussion)

ホルマリンに対する消臭効果がないシトラールを基準物質とし、各精油成分とともにホルマリン水溶液と混合し、精油層に移行するホルマリン濃度を13C NMRにより評価したところ、表1のように精油成分によりホルマリンを溶解する能力に大きな差があることを認めた。ガス検知管を使用した消臭実験では図1のような結果となり、13C NMRで評価したホルムアルデヒド溶解力が高いほどホルムアルデヒドの消臭能力が高い傾向を明確に掴むことができた。

 

表1.精油成分のホルムアルデヒド溶解力比較

 

 

図1.各種精油成分によるホルムアルデヒドの消臭実験結果

 

4.その他・特記事項(Others)

本利用にあたって、名古屋大学分子・物質合成プラットフォーム 坂口佳充特任教授、近藤一元氏(NMR測定)、伊藤始氏(消臭実験)より支援をいただいた。

 

 

5.論文・学会発表(Publication/Presentation)

なし

 

6.関連特許(Patent)

特願2019-88426(令和元年5月8日出願)

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