利用報告書

抗菌燻煙剤の開発
村上 奨
三谷産業株式会社

課題番号 :S-20-NR-0036
利用形態 :技術代行
利用課題名(日本語) :抗菌燻煙剤の開発
Program Title (English) :Research/Studies on development of antibacterial smoke agent
利用者名(日本語) :村上 奨
Username (English) :S. Murakami
所属名(日本語) :三谷産業株式会社
Affiliation (English) :MITANI SANGYO Co., Ltd.

1.概要(Summary )
抗菌燻煙剤の開発にあたり、原料となる第4級アンモニウム塩が燻煙時の高熱に耐えうるか否かを調査する必要があったため、示差走査熱量計・示差熱熱重量同時測定装置を用いた熱分解温度の推定を依頼致しました。

2.実験(Experimental)
利用機器:示差走査熱量計・示差熱熱重量同時測定装置
分析サンプル:2サンプル
塩化ベンザルコニウム(液体)、塩化ベンゼトニウム(固体)
サンプル重量:塩化ベンザルコニウム5.194mg、塩化ベンゼトニウム 1.411mg
サンプル容器:アルミナ
パージガス:N2, 400mL/min,ガスの切り替え無
測定温度範囲:25℃-500℃
昇温レート: 10℃/min

3.結果と考察(Results and Discussion)
塩化ベンザルコニウムは180℃付近で沸点となり、蒸発により熱分解温度を推定することは出来ませんでした。塩化ベンゼトニウムも180℃付近が沸点と推測されるものの、その後も残存し、熱分解温度が200℃以上であることが推定されました。
今回の結果により、180℃付近までいずれも残存すること、塩化ベンゼトニウムにおいては200℃以上の熱分解点を持つことが推定されるため、いずれも燻煙剤の原料として候補となることが分かりました。

4.その他・特記事項(Others)
お忙しい中、NAISTの技術職員藤原氏に大変親身にご担当頂きましたこと、誠に御礼申し上げます。
本テーマを遂行するにあたり不可欠である熱分解温度の推定を行って頂き、今後の方向性を決定するに至りましたこと、重ねて御礼申し上げます。

5.論文・学会発表(Publication/Presentation)
なし

6.関連特許(Patent)
なし

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