利用報告書
課題番号 :S-15-NI-05
利用形態 :機器利用
利用課題名(日本語) :様々な磁性膜の高周波透磁率測定
Program Title (English) :High-frequency permeability measurement of various magnetic films
利用者名(日本語) :宮﨑 達也, 澤井 泰
Username (English) :T. Miyazaki, Y. Sawai
所属名(日本語) :ローム株式会社
Affiliation (English) :ROHM Co., Ltd.
1.概要(Summary)
磁性膜の磁気デバイスへの応用を目指し、種々の条件で作製した磁性膜の磁気特性評価を行った。高周波透磁率測定装置を用いて磁性膜の周波数特性を評価し、良好な磁気特性を持つ膜の形成条件を探索した。
2.実験(Experimental)
様々な組成・膜厚の磁性膜をシリコン基板上に成膜し、透磁率の周波数特性を評価した。測定条件は以下のとおりである。
装置: PMF-3000 (凌和電子㈱製)
試料サイズ: 5mm□
膜厚: 1μm~150μm
バイアス磁界: max 1kOe
測定周波数域: 1MHz~3GHz
Fig.1 測定装置 (PMF-3000) 外観
3.結果と考察 (Results and Discussion)
高周波透磁率測定結果の例をFig.2に示す。Fig.2の磁性膜1~4は、それぞれ異なる組成のめっき液を用いて成膜した磁性めっき膜であり、成膜条件も互いに異なるものである。Fig.2より、磁性膜1の周波数特性が最も優れており、磁性膜4の周波数特性が最も劣っていることがわかる。これらの結果から、良好な磁気特性を持つめっき膜の成膜条件を見出すことができた。まためっき膜以外にも、スパッタ膜や磁性シートなどの高周波透磁率測定を行い、それらの特性の違いを認識することができた。
Fig.2 種々の条件で作製した磁性膜の高周波透磁率
4.その他・特記事項(Others)
本測定は、名古屋工業大学大学院 工学研究科 未来材料創成工学専攻 日原岳彦教授の指導のもとで行われた。
5.論文・学会発表(Publication/Presentation)
澤井泰、鶴見直明,「シリコンンテクノロジーを用いたパワーインダクタの設計とインテグレーション」, 電気学会 マグネティックス研究会, 2015年11月26日
6.関連特許(Patent)
なし。







