課題番号 ：S-15-JI-0012
利用形態 ：機器利用
利用課題名（日本語） ：発光ナノカーボンの合成
Program Title (English) ：Synthesis of photoluminescent nanocarbon
利用者名（日本語） ：比江嶋祐介1)
Username (English) ：Y. Hiejima1)
所属名（日本語） ：1) 金沢大学自然システム学系
Affiliation (English) ：1) Kanazawa University

１．概要（Summary ）
　エレクトロスプレーや水熱合成など様々な手法により合成した発光ナノカーボンのTEM像の観察を行った。その結果、平均粒径2 nm程度のナノ粒子が観察された。

２．実験（Experimental）
　合成したナノカーボンを水中に分散させた後、TEMグリッド（応研商事ハイレゾカーボンHRC-C10）上に付着させ、真空中にて乾燥した。日立ハイテクノロジーズ社製透過型電子顕微鏡 H-7650により、5×104倍、1×105倍、2×105倍にて観察を行った。

３．結果と考察（Results and Discussion）
　図1に本研究で得られた発光ナノカーボンのTEM像およびTEM像の画像解析より得られた粒径分布を示す。直径1-3 nm程度の比較的狭い粒径分布をもつナノ粒子が明瞭に観察された。

図1　発光ナノカーボンのTEM像と粒径分布

４．その他・特記事項（Others）
　本研究の一部は、科学技術振興機構（ＪＳＴ）研究成果最適展開支援プログラム(A-STEP)の支援を受けて実施された。実験に際しては、東嶺孝一氏、小林祥子氏の技術支援を受けた。

５．論文・学会発表（Publication/Presentation）
(1) Y. Hiejima, K-H.Nitta, M. Kanakubo, A. Wakisaka, 34th International Conference on Solution Chemistry, 平成27年８月３１日
(2) 比江嶋祐介, 化学工学会第47回秋季大会, 平成27年9月11日
(3) Y. Hiejima, E. Takubo, M. Kanakubo, K-H.Nitta, EMN Open Access Week, 平成27年9月23日
(4) 比江嶋祐介、新田晃平、林拓道、金久保光央、第38回溶液化学シンポジウム, 平成27年10月21日
(5) 田窪悦子、比江嶋祐介、新田晃平、第23回プラスチック成形加工学会秋季大会, 平成27年11月2日
(6) 比江嶋祐介、六大学連携コンソーシアム新技術説明会, 平成27年11月17日

６．関連特許（Patent）
(1) 比江嶋祐介, 脇坂昭弘, 金久保光央, “発光性ナノカーボン製造方法および製造装置”, 特開2015-174945, 平成27年10月5日