利用報告書
課題番号 :S-19-NM-0019
利用形態 :技術補助
利用課題名(日本語) :自己血輸血ドーピングの高感度検出法の開発
Program Title (English) :Development of a sensitive detection method for autologous blood transfusion doping
利用者名(日本語) :菅澤威仁1), 竹越一博1)
Username (English) :T. Sugasawa1), K. Takekoshi2)
所属名(日本語) :1) 筑波大学 医学医療系 スポーツ医学
Affiliation (English) :1) Laboratory of Sports medicine, Division of Clinical Medicine, Faculty of Medicine, University of Tsukuba,
1.概要(Summary)
本研究では世界アンチドーピング機構が禁止する『自己輸血ドーピング』の検査法を確立する事を目的としている。自己輸血ドーピングは自己保存血を再び体内に戻し、不正に競技力を向上させようという手法である。本検査法を確立するためには、先ず保存によって変化するタンパクを網羅的に同定する必要があるため、モデル動物の血液を用い、タンパク抽出後、NIMSに設置されている、LC-MS/MS (Q-Exactive)にて同定を試みた。
2.実験(Experimental)
【利用した主な装置】
LC-MS/MS (Q-Exactive)
その他、前処理に必要な遠心機、エバポレーター等
【実験方法】
ラットおよびマウスの血液を保存溶液中で保存し、一定期間経過後タンパクを抽出し、ポリアクリルアミド電気泳動(SDS-PAGE)にてタンパクを分離した。その後、クーマシー染色を行い、過剰なアルブミンとヘモグロビンタンパク分画をゲルから除去した。残ったゲルを用いて、トリプシン処理、アルキル化処理などを行い、最終的なペプチド溶液を得た。この溶液をLC-MS/MS (Q-Exactive)に供し、データ取得後、バイオインフォマティクス解析にてタンパクを同定し、またその存在量を半定量した。
3.結果と考察(Results and Discussion)
ラットとマウスの保存血において劇的に変化するタンパクを10個以上同定した。現在同定タンパク質の変化の再現性を取るために、再度血液を保存し、ウエスタンブロッティング法や、エライザ法にて確認している。
4.その他・特記事項(Others)
申請者らはLC-MS/MS (Q-Exactive)を自ら稼働させたことはなく、ほとんど素人であったが、NIMS職員の方からの質の高い指導のおかげで、より良い理解と、知識・技術を習得でき、非常に感謝している。他の民間企業に依頼した場合、とても高い金額を支払わなければならないと思われるが、NIMSでは非常にリーズナブルな価格で、質の高い機器利用と指導を受ける事が出来た。ここに改めて感謝の意を表する。
5.論文・学会発表(Publication/Presentation)
なし
6.関連特許(Patent)
なし







