利用報告書
課題番号 :S-20-NR-0012
利用形態 :共同研究
利用課題名(日本語) :複合化シングルナノ粒子の研究/開発
Program Title (English) :Studies for single composite nano particles
利用者名(日本語) :中﨑 義晃, 音山 貴史, 苅谷 耕輝
Username (English) :Y.Nakazaki, T.Otoyama, K.Kariya
所属名(日本語) :株式会社 ナノ・キューブ・ジャパン
Affiliation (English) :Nano Cube Japan Co., Ltd.
1.概要(Summary )
弊社独自の合成手法を用いて、複数の元素を含む複合化シングルナノ粒子の合成に成功した。
この合成物は、多くの先端技術分野において高機能性を発現することが期待されている。透過型電子顕微鏡 並びに 単結晶X線解析装置を用いた詳細な構造解析により、更なる合成方法や品質向上の改善が期待出来る。本研究の結果をもとに、高い機能性を有する複合化ナノ粒子として上市することを目標とする。
2.実験(Experimental)
透過電子顕微鏡装置(日本電子, JEM-3100FEF)にて、合成した複合化ナノ粒子の粒子径と、元素分布を分析した。続けてX線構造解析装置(リガク, RINT-TTRⅢ/NM)にて、結晶構造を同定した。
3.結果と考察(Results and Discussion)
透過電子顕微鏡装置より、一次粒子半径が約2 nmと極めて小さなシングルナノ粒子が合成出来ていることを確認した。また複合化した場合においても元素は局在化することなく均一に分布しており、綺麗な複合化シングルナノ粒子が得られていることを確認した。一方で、X線構造解析では、結晶構造が経時的に変化することが観察された。
以上より、粒子サイズの均一性 及び 異元素の複合化は、期待通りの分析結果が得られたものの、保存安定性に課題があることが分かった。本研究において、製品上市に向けた改善すべき物性を明確化することが出来た。
4.その他・特記事項(Others)
謝辞
奈良先端科学技術大学院,先端科学技術研究科,物質創成科学領域の片尾技術専門職員及び藤田技術専門職員には、各種分析操作の上、格別のご指導を受け賜りました。また、NAISTナノテクノロジ―プラットフォーム事務局の清水先生,高下技術補佐員及び髙橋技術補佐員に格別のご指導を受け賜りました。ここに感謝申し上げます。
また、本研究開発は「2020年度試行的利用の採択を受け実施した」
5.論文・学会発表(Publication/Presentation)
「なし。」
6.関連特許(Patent)
「なし。」