課題番号                            ：S-18-NM-0012

利用形態                            ：機器利用

利用課題名（日本語）      ：難水溶性薬物の可溶化を目的とした新規機能性医薬品添加剤の開発

Program Title (English)  ：Development of novel functional pharmaceutical additives for solubilization of poorly water-soluble drugs

利用者名（日本語）             ：齋藤　宏之

Username (English)          ：Hiroyuki Saito

所属名（日本語）                 ：株式会社ファーマビヨンド

Affiliation (English)         ：PharmaBeyond Co., Ltd.

１．概要（Summary）

難水溶性薬物をミセル化技術によって可溶化を行うために、それに適したブロックコポリマーの合成を検討した。

２．実験（Experimental）

【利用した主な装置】

• ドラフト
• GPC
• 動的光散乱（ダイナミック光散乱光度計）
• NMR

【実験方法】

ポリマー（ポリエチレングルコール―ポリアミノ酸ブロックコポリマー）を数種合成し、アミノ酸の構造の違いによる粒子径の相関を観測した。

３．結果と考察 （Results and Discussion）

アミノ酸として、グルタミン酸ベンジルエステル[Glu(OBzl)]とグルタミン酸t-ブチルエステル[Glu(O^tBu)]のN-カルボキシ無水物（NCA）を用いて、以下３種のポリマーを合成した。

Fig. 1 Structure of Polymer

合成したポリマーをそれぞれGPC測定、および水に分散させミセルを形成させた後粒子径を測定した。結果を以下に示す。

Table. 1 Result of polymer analysis

Fig.2　 Result of GPCanalysis and micelle preparation　of PEG-PBLG

Fig.3　 Result of GPCanalysis and micelle preparation of PEG-P[(BLG)-(BuLG)]

今回合成したポリマーはGPC測定より、良好な分散度を示した。しかしながら、ミセル化による粒子径測定においては、疎水性の高いGlu(OBzl)を多く含むポリマーミセルの方が凝集する結果となった。今後、アミノ酸部位の親疎水性を検討することで、疎水性薬物の可溶化に適したポリマーを開発できると考えられる。

４．その他・特記事項（Others）

使用に際し、装置の使用方法のトレーニングを支援機関から受けた。

５．論文・学会発表（Publication/Presentation）

なし

６．関連特許（Patent）

なし