利用報告書

電子線リソグラフィーにおけるレジストプロセス
岡本一将 (大阪大学産業科学研究所)

課題番号 :S-20-OS-0040
利用形態 :共同研究
利用課題名(日本語) :電子線リソグラフィーにおけるレジストプロセス
Program Title (English) :Resist process on electron beam lithograph
利用者名(日本語) :岡本一将
Username (English) :K. Okamoto
所属名(日本語) :大阪大学産業科学研究所
Affiliation (English) :ISIR, Osaka Univ.

1.概要(Summary )
半導体デバイスの高集積化のために、フォトマスクの高精細化、生産性の向上が不可欠である。フォトマスクの製造には、窒化クロムなどのクロム化合物を製膜した石英基板に化学増幅型レジストを塗布し、電子線を用いたリソグラフィでマスクパターンが形成される。微細化にともなうパターン倒壊を防ぐために、レジストの薄膜化が不可欠である。しかしながらレジスト薄膜化にともなう電子線照射後の窒化クロム上レジスト表面解像に関する挙動は、これまでにその詳細は明らかになっていない。そこで本研究では、膜厚70 nm以下のレジスト薄膜への電子線描画を行った。現像後得られたレジストパターンについて、走査型電子顕微鏡 (SEM)による解析を行った。

2.実験(Experimental)
【利用した主な装置】
S10 RFスパッタ装置

【実験方法】
2cm角のシリコンウエハー上にRFスパッタ装置を用いてCrN膜の形成を行った。その後ウエハーサンプル上に電子線リソグラフィによりパターニングを行った。

3.結果と考察(Results and Discussion)
RFスパッタ装置を用いてクロムをターゲットとして、シリコンウエハー上に窒化クロム膜を数 nm形成した。作製した基板上で化学増幅型レジストに対して電子線リソグラフィを行い、レジストパターンのSEM測定、測長を行った。露光後加熱温度は110 °Cであった。膜厚を変えた時のline幅とLWRへの影響を他の膜厚でも同様に調べ、膜厚依存性を明らかにした。結果の詳細は、微細加工PF報告書に記載(課題番号F-20-OS-0011)。

4.その他・特記事項(Others)
・装置の操作方法についてご指導頂きました大阪大学分子・物質合成PFの山崎昌信様と和辻祐規子様に感謝致します。
・共同研究者:株式会社ニューフレアテクノロジー:田村貴央、大阪大学産業科学研究所:誉田明宏、古澤孝弘

5.論文・学会発表(Publication/Presentation)
なし。

6.関連特許(Patent)
なし。

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