課題番号 ：S-15-NU-0002
利用形態 ：装置利用
利用課題名（日本語） ：3d遷移金属添加Ⅲ族窒化物の基礎物性解明
Program Title (English) ：
利用者名（日本語） ：園田早紀
Username (English) ：Saki Sonoda
所属名（日本語） ：京都工芸繊維大学
Affiliation (English) ：Kyoto Institute of Technology

１．概要（Summary ）
紫外-可視-赤外超広帯域光電変換を実現するマルチバンドギャップ3d遷移金属添加Ⅲ族窒化物の組成分析および膜厚分析を蛍光X線分析装置により試みた。

２．実験（Experimental）
蛍光X線分析装置(リガク社製EDXL300)(図1)により、Ⅲ族に対する3d遷移金属の組成分析および蛍光ピーク強度を用いた膜厚換算を試みた。本申請研究では、ウルツ鉱型AlNのAlをCrやV、Tiで置換した薄膜（図２）を、SiO2基板上に形成したものを評価対象とした。よって、具体的には、AlのK線とCrなどのK線のピーク面積強度を測定し、これらの比と装置の感度係数を用いて元素数の比を算出し組成に変換する。膜厚については、これらカチオンの蛍光X線強度をSiO2基板のSiのK線の強度と比較し、それぞれの密度を用いて膜厚に換算する。

３．結果と考察（Results and Discussion）
上述の算出方法をとる場合、分析面積が薄膜形成領域に限定されなければならない。しかし、本装置は測定領域が限定できない装置であったこと、膜厚換算についてソフトウェアが対応していなかったことから、目的の組成分析、膜厚分析が不可能であった。

４．その他・特記事項（Others）
なし

５．論文・学会発表（Publication/Presentation）
なし

６．関連特許（Patent）
なし

図1．蛍光X線装置

図2　3d遷移金属添加AlNの結晶モデル。赤がAlサイトに置換固溶した3d遷移金属元素。