利用報告書

CFRP機能化開発
山根啓輔1)
1) 有限会社ヒロセ金型

課題番号 :S-15-NI-35
利用形態 :共同研究
利用課題名(日本語) :CFRP機能化開発
Program Title (English) :Functionalization of the CFRP
利用者名(日本語) :山根啓輔1)
Username (English) :keisuke Yamane1)
所属名(日本語) :1) 有限会社ヒロセ金型
Affiliation (English) :1) Hirose-Mold, LLC.

1. 概要(Summary )
CFRPは鉄の5分の一の重さ、6倍の強度という謳い文句により、自動車・航空機の構造部材として活用されてきた。すなわち、機械的応用に用いられてきた。加えて、その成形方法は、オートクレーブなど、巨大なシステムで硬化整形させる、あるいは、板加工した後に、マシニング加工によって形作り、ファスナ接合によって最終形状に作りこむ手法が行われていた。本共同研究では、熱硬化性CFRP素材に注目し、金型成型によって任意形状を作ること、及び、CFRP素材そのものに所望の能力を発揮させるべく混練物質を取り込み加工する手法を検討した。ここでは、モーターコア材成型のための磁性体添加後に、所望の強度が得られるのかを、実モーターコアを整形し確認した。

2.実験(Experimental)
・MAT社製エアスピンドル40cm研磨定盤一式

1:材料混練CFRP素材をCMP加工し、CFRP構造体にボイドなど、機械強度を低下させる要因が生じないことを確認した。
2:得られたコア材にコイル配線し、モーターコア材として機能できる強度が得られているか確認した。

3.結果と考察(Results and Discussion)
Mnフェライトを重量比44.3%添加し、モーターコアをプレス整形した。
上写真において、左が珪素鋼板コア、右が同一形状の金型を作製しCFRP素材をプレス成形によって作成したコア材である。左はコア材に励磁コイルを巻いた状態である。本研究において、作製したコアは、コア重量比1/3.6であり、慣性モーメントが小さく、応答性の高いモータを実現できた。加えて、負荷トルクは1/2.8となり、負荷が常に減少している、省エネルギー型のモーターを実現できた。
本研究は次年度も継続して実施することが決まっており、強度・熱的特性等最適化を図っていく。

4.その他・特記事項(Others)
なし

5.論文・学会発表(Publication/Presentation)
なし

6.関連特許(Patent)
なし

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