利用報告書
課題番号 :S-16-NI-10
利用形態 :共同研究
利用課題名(日本語) :CFRP機能化開発
Program Title (English) :Functionalization of the CFRP
利用者名(日本語) :山根啓輔1)
Username (English) :keisuke Yamane1)
所属名(日本語) :1) 有限会社ヒロセ金型
Affiliation (English) :1) Hirose-Mold, LLC.
1. 概要(Summary )
CFRPは鉄の5分の一の重さ、6倍の強度という謳い文句により、自動車・航空機の構造部材として活用されてきた。すなわち、機械的応用に用いられてきた。加えて、その成形方法は、オートクレーブなど、巨大なシステムで硬化整形させる、あるいは、板加工した後に、マシニング加工によって形作り、ファスナ接合によって最終形状に作りこむ手法が行われていた。本共同研究では、高強度の熱硬化性CFRP素材に注目し、金型成型によって任意形状を作ること、及び、CFRP素材そのものに所望の能力を発揮させるべく混練物質を取り込み加工する手法を検討した。ここでは、モーターコア材成型を目指し、特にモーターコアにおける磁性体と繊維の混錬状態に着目し、透磁率を向上させるための、磁性体と繊維の配工方向を制御する手法の確立を目指した。
2.実験(Experimental)
・振動試料磁力計
1:材料混練CFRP素材をCMP加工し、CFRP構造体にボイドなど、機械強度を低下させる要因が生じないことを確認した。
2:プレス成型後、磁気測定を実施するにあたり支援装置を活用した。
3. 結果と考察(Results and Discussion)
繊維の長さと磁性体の配工の仕方との関係を調べるため、2㎜の短繊維と25mmの長繊維を配工性が得られるように工夫しプレス成型を行った。試料の大きさは5mmX5mmであり、再現性を得るため、同一の手法で3個、個別に試料を作製した。試料断面の様子と飽和磁化測定を実施した結果を示す。図1と図2の比較により、明らかに長繊維を用いて成型した場合に
図1 短繊維と純鉄を混錬した結果
図2 長繊維と純鉄を混錬した結果
繊維方向とそれと直角方向に飽和磁化を測定した結果とで差異が見られている。今後、本手法を更に進め、異方性磁気特性を有するCFRP材の開発を行う。
4.その他・特記事項(Others)
なし
5.論文・学会発表(Publication/Presentation)
なし
6.関連特許(Patent)
なし







