利用報告書
課題番号 :S-16-SH-0027
利用形態 :技術相談型
利用課題名(日本語) :CNTの成長に関する技術調査
Program Title (English) :Technical Investigation of Carbon Nano-Tube Growth
利用者名(日本語) :山崎 悟志
Username (English) :S.Yamazaki
所属名(日本語) :古河電気工業株式会社
Affiliation (English) :FURUKAWA ELECTRIC Co., Ltd.
1.概要(Summary )
銅と同程度の体積抵抗率を示すと言われているカーボンナノチューブ(CNT)は、その軽さも加わって次世代の導電材料として注目されている。しかしながら、CNT一本は直径が数nm程度に対して、長さが数百nm~数μmであることがら、実用的な導線を作成するためには、それらを回収し紡糸する必要がある。この様なCNT線の構造上、体積抵抗率を決める大きな要因として、CNT同士の接触抵抗が挙げられる。この接触抵抗を下げるために、紡糸するCNTの長さを長くすることが考えられる。
現在、信州大学との共同研究におけるCNTの合成では、CNTと金属触媒粒子の原料を同時に反応炉内に吹き入れ、金属触媒粒子からCNTの成長までの連続して行なっている。この合成方法では、CNT成長の核となる金属触媒粒子が反応帯を一定時間で通過するため、その時間でCNTの成長が決まってしまい、1本が数mm程度のCNT合成は困難である。この様な現状において、更なる長尺CNTを合成するため、CNT研究の専門家である森本研究員に技術相談を行なった。
技術相談では、まず、CNT成長は金属触媒粒子が反応帯にあり、適切にカーボン源が供給されれば長時間持続するとの見解を示された。その根拠として、Vapour-grown carbon fibres(VGCF)における初期研究を挙げられ、数cmの長さのCNTがVGCF内部に確認された結果を教えて頂いた。今後は、貴重な情報をもとにCNT一本の長尺化を検討する予定である。
2.実験(Experimental)
3.結果と考察(Results and Discussion)
4.その他・特記事項(Others)
5.論文・学会発表(Publication/Presentation)
6.関連特許(Patent)