利用報告書
課題番号 :S-15-KU-0017
利用形態 :共同研究
利用課題名(日本語) :CNT複合体の膜形成技術の開発
Program Title (English) :Development of fabricating Carbon Nanotube Hybrid film
利用者名(日本語) :今津 直樹
Username (English) :Naoki Imazu
所属名(日本語) :東レ株式会社
Affiliation (English) :Toray Industiries, Inc.
1.概要(Summary )
透明導電フィルムは、ゲーム機、スマートフォンやタブレット端末などのタッチパネル用電極部材として、その市場が急拡大を続けている。
さらに、今後は次世代ディスプレイと有望視されている、フレキシブル性を有した電子ペーパー等に適用可能な透明導電電極が求められている。
CNTは、フレキシブル性が要求される次世代ディスプレイ用透明導電電極の創出において、既存無機材料ITOが抱える課題を解決できる。
そこで、本研究では、CNTフィルムの導電性を、既存材料ITO並みに向上させることを狙い、顕微鏡・分光測定などの多角的な手法を用いた詳細な分析による、CNT複合体の膜形成技術の開発を目的とする。
2.実験(Experimental)
本研究では、顕微鏡・分光測定などの多角的な手法を用いた詳細な分析による、CNT複合体の膜形成技術の開発を実施した。
主に利用した装置は以下である。
・大塚電子 DLS-8000DL
3.結果と考察(Results and Discussion)
我々は、電子書籍や電子看板等の電子ペーパー用途向けにCNT透明導電フィルムを開発し、量産体制を整えた。図に2層カーボンナノチューブと導電フィルムを用いた電子ペーパーのデモ作成例を示す。
標準グレード(透過率90%、表面抵抗値500Ω/□)、高透明グレード(透過率92%、表面抵抗値2500Ω/□)の2種類のフィルムが作成可能である。
2層カーボンナノチューブ(左)と
導電フィルムを用いた電子ペーパー(右)
4.その他・特記事項(Others)
共同研究者等(Coauthor)
研究題目:CNT複合体に関する共同研究
九州大学大学院工学研究院応用化学部門
中嶋 直敏 教授
藤ヶ谷 剛彦 准教授
5.論文・学会発表(Publication/Presentation)
なし
6.関連特許(Patent)
なし







