利用報告書
課題番号 :S-18-NU-0041
利用形態 :技術代行
利用課題名(日本語) :Co-ordination Polymer
Program Title (English) :Co-ordination Polymer
利用者名(日本語) :中嶋 直敏
Username (English) :Naotoshi Nakashima
所属名(日本語) :九州大学
Affiliation (English) :International institute for Carbon-Neutral Energy Center (I2CNER), Kyushu
University
1.概要(Summary )
非貴金属/金属酸化物を用いた高性能電極触媒の開発や、充電可能な空気亜鉛電池への応用、水電解への応用研究は、産業界からの強い期待がある。本研究では、新しいカーボンナノチューブ(CNT)ハイブリッド電極触媒を設計および合成し、それらの触媒が非常に高いOER(10 mA / cm2で1.55V)およびORR(E1 / 2 = 0.82 V vs RHE)性能を示すことを、その場電気化学X線回折(XRD)、構造分析ソフトウェア、その場電気化学FT-IR、透過型電子顕微鏡(TEM)、およびコンピューターシミュレーションによる分析に基づいて解析を進め、元素分析を名古屋大学分子・物質合成プラットフォームに依頼した。
2.実験(Experimental)
全自動元素分析装置(Perkin Elmer社製 2400II CHNS/Oを用い、CHNS分析では標準試料をとしてファニルアミドおよびシスチンを用い、O分析では標準試料としてアンチピリンを用いて測定を行った。
3.結果と考察(Results and Discussion)
新しいカーボンナノチューブ(CNT)ハイブリッド電極触媒を設計および合成し、それらの触媒が非常に高いOER(10 mA / cm2で1.55V)およびORR(E1 / 2 = 0.82 V vs RHE)性能を示すことを、その場電気化学X線回折(XRD)、構造分析ソフトウェア、その場電気化学FT-IR、透過型電子顕微鏡(TEM)、およびコンピューターシミュレーションによる分析に基づいて解析した。このような高性能は硫黄由来した格子欠陥に起因する。また、 FeIIIの自己ドープdp軌道を介して形成された空孔の存在も重要であった。ここでは、触媒中の硫化ニッケルにおける鉄ドーピングの役割についての解明した。さらに、触媒を使用して柔軟で再充電可能なZn空気および水電解性能を解析した。これらの電池は、1.9Vでそれぞれ0.66Vおよび237mA cm-2の電流密度の低い充放電過電圧ギャップを示した。これは、第一原理計算より反応メカニズムを解析し、触媒活性に対するカーボンナノチューブの効果を解明した。
4.その他・特記事項(Others)
元素分析の測定は、名古屋大学林育生氏に実施頂いた。
5.論文・学会発表(Publication/Presentation)
なし
6.関連特許(Patent)
なし